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絵本屋さん養成講座の目的

2023 / 03 / 26  14:31

 

<絵本屋さん養成講座の目的>

 

「世界に絵本屋が一つ増えれば、それだけ幸せになる人が増える」

 

 なぜなら、絵本は、子どもと大人が心を共有して、物語を通して思いを通じ合わせることができる最も身近な平和のツールであるからです。

 世界の人たちが自分をちゃんと受け入れてくれる。そして身近な大人が自分を愛してくれる。そして、世界には美しいもの、楽しいこと、尽きない興味を誘ってくれるものがたくさんある。そのことを大人の口から伝えてあげられるのが絵本です。

 絵本の絵は、子どもが初めて出会う芸術です。そして、絵本の言葉は、子どもが初めて感じる詩の言葉です。その二つを大人との共有体験で楽しむことで、彼らの美意識や感受性が成長しないはずはありません。

 是非、そんな大切な瞬間を彩るための良質な絵本を、子どもさんにさりげなく手渡してください。そして親御さんに、絵本のすばらしさを伝えてください。

 それが、確実に生まれる、「小さな平和」なのですから。

 そして、それがたくさん集まって「平和」ができるのですから。

 

 絵本を手渡すために何が必要でしょうか。

「絵本屋を名乗ることは、明日からでも可能です」

個人事業開始を役所への届け出れば、誰でも絵本屋になれます。

「だったら本はどこから仕入れればいいの?」

仕入れ先は複数あり、それも簡単な手続きで本は仕入れることも可能です。

「でも、肝心のお客さんはどのように呼べば?」

最近はFACEBOOKINSTAGRAMでも宣伝ができるし、登録をしていただければ、絵本屋きんだあらんどのHPSNSにもリンクを張ることができます。

「絵本屋さんになるうえで何が一番むずかしいか、何が一番大切か」

それは、どんな本を選んで並べ、どうやって紹介し、買ってもらうのか。

「目の前にいるお子さんに合わせて、どうやって絵本を選んで、親御さんに説明するか。」それには、商品知識としての本の情報だけでなく、物語の意味や、親御さんも一緒になって感じるメッセージを、自分の感動を通して伝える技術も不可欠です。その専門知識を通して、親子を感動させ、かけがえのないものに変えていくのが、職人としての絵本屋です。

 自分の好きな本を並べて、来た人に自由に買っていただく。それも絵本屋かもしれません。実際そんな絵本屋さんは多く存在します。でもそれはただの絵本を扱う小売店で、それだけでは、本当に絵本を手渡す責任を果たすことにはなりません。

 

 是非、絵本屋の土俵にたって、絵本を手に取ってください。

 そこはもう職人として本を扱う世界です。親子の大切な時間を預かり、子どもの人生を左右する大きな役割と責任が求められる、神聖な場です。

 実際に本を手渡す者の緊張感こそが、絵本を深く深く知り、その絵本がその家族の中で生き続けるかどうかを見極める大きな知識を育ててくれます。

 そのために、自分自身ができるだけ納得できる絵本の知識を学んでみてください。

 

「資金もないし、スペースもない、第一他に仕事があるけど、できるの?」

 毎日絵本屋をやる必要はありません。週1回または月1回でもいいじゃありませんか。

 扱う絵本は、小さな本棚一個でも大丈夫。場所は、何人かが集まれる広さがあればいいし、移動で行ってもいい。ただ目の前の人にちゃんと絵本の意味を伝えて販売できれば立派に絵本屋さんは成立します。

 

 少しずつつ、想像ができてきたでしょうか。

 

 私は13年前、まったく知識がない状態から絵本屋を始めました。当初あったのは、前の絵本屋の売れ残った在庫の本300冊。そこから、たくさんの恩師に出会い、お客さんたちに教えてもらい、自分でも学び、広場の小さな人たちと絵本を読みあい、絵本を増やして、やっと今の小さな絵本屋さんになりました。でも、これもまだ発展途上で、もっと成功している本屋さんはあると思います。

 私がお伝えできる唯一の知識は、「子どもさんの成長に沿った絵本の選書の方法」

60歳を超えて止む無く小さなレストランを廃業したカーネル・サンダースがただ一つ持っていたのが、店で人気だったフライドチキンのレシピでした。彼の信念が大きな奇跡を呼んだように、私が持つ技術もほんのささやかなものです。でも、この技術こそが、小さな平和を生み出すカギになると私は信じています。今回はそのレシピを、皆様にお伝えしたいと思っています。

 

 最後に、絵本屋を始めるにあたって一言。

「絵本屋になって、それで生計をまかない、自適な生活を送る」

 そのようなビジョンを想像されている方は、絵本屋で暮らすのは、針の穴を通るような難しさがあるということを知っていただきたいと思います。

買い切りで仕入れても良くて3割であれば、一万円を稼ぐのに3万円の本を売らなければなりません。それは本当に大変な労力を要します。そして、売れた本はまた仕入れなければなりません。その本が来るまでの期間も計算する必要があります。

「本を売って儲けるために、絵本屋になるという考えは最初から外してください」

 上手くいく方も中にはおられるかもしれませんが、販売を目的にすれば、いつの間にか売れる本、話題の本を並べる普通の本屋になってしまう可能性があります。じゃあ、絵本屋になっても全く収入につながらないのか。

「絵本の知識があれば、講演や選書で収入をえることはできます」

 現在私は、10園以上の保育施設のコンサルをやっており、定期的に絵本を選書して、納品しています。その他、「きんだあらんど選書の棚」として、本を販売されている百貨店もあります。そして、有名店舗内の絵本コーナーを棚ごとアレンジすることもあります。

 また、大学での非常勤の講義のほか、児童館や保育所、その他に招かれて講演会で絵本のことを伝えるのは、常時行っています。

 それは、すべて選書を通しての知識で行っている行為です。

 成功されている他の方に比べれば、ささやかな活動ではあると思いますが、絵本を深く伝える知識があれば、この程度の活動は十分可能です。

 

 

 絵本の知識は、真実を伝える知識です。絵本屋の店を持たなくてもそれは、今の仕事に大きな影響を与えてくれるはずです。

 

絵本屋 きんだあらんど 店主 蓮岡 修